月の重力は地球の1/6です。
上に向かってボールを投げると重力が弱い分なかなか落ちてきません。
もしも月面上で全力で遠投をしたならば、地球上のときよりもはるか遠くまで投げられて
さぞかし気持ちが良いことでしょう。
一体どれくらい、飛距離が出るでしょうか?
エクセルで作成した軌道シミュレータver.2で計算してみたいと思います。
重力が弱いと投球モーションにも影響が出ますが、そこは無視して地球上と同じ球速とします。
宇宙服を着ていると投げづらいというのも無視します。
[計算条件]
球速: 140[km/h]
リリース角度: 上方45度
重力加速度: 1.62[m/s^2](月面上)
(9.81[m/s^2](地球上))
[計算結果]
以下のような軌道になりました。
参考に、地球上での軌道も併せてプロットします。
140[km/h]の場合、月面上で遠投をすると飛距離は935mです。
この軌道計算は空気抵抗なしの条件で行っています。
そのため、地球上で156mも飛んでいますが、実際は110mぐらいになるようです。
月面上では大気がなく空気力は働かないため、今回の計算結果通りの軌道となります。
[計算結果おわり]
935m。よく飛びます。
遠投といえば、英智(元中日)がナゴヤドームでホームから投げてセンターフェンスへ直撃させた一投が有名ですが、935mだとナゴヤドームから大曽根駅の手前ぐらいまでの距離になります。
さて、他の星ではどうでしょう。
地球より大きく重力の強い星では反対に飛距離が落ちるはずです。
太陽系で最大の惑星である木星で投げた場合を計算してみました。
[計算条件]
球速: 140[km/h]
リリース角度: 上方45度
重力加速度: 24.79[m/s^2](木星上)
(1.62[m/s^2](月面上)、9.81[m/s^2](地球上))
[計算結果2]
以下のような軌道になりました。
参考に、月面上、地球上での軌道も併せてプロットします。
140[km/h]の場合、木星の上で遠投をすると飛距離は63mです。
木星の大気はそのほとんどが水素とヘリウムで構成されています。
地球の大気を構成する窒素、酸素と比べ密度は1/10程度であり、
従ってボールに作用する空気力も1/10程度となります。
そのため、ほぼ今回の計算結果通りの軌道になると考えられます。
[計算結果2おわり]
63m、全然飛びません。プロならポテンヒットの飛距離です。
では、また。
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