エクセルで作った軌道シミュレータver.1に、重力の効果を追加しver.2にアップデート
します。
します。
地球上の全ての物体には重力が作用します。
もちろん野球のボールにもです。
ボールの軌道は重力の法則に支配されます。
重力があるとボールは下向きに一定の力を受けるため、軌道は放物線を描きます。
このような動きを「自由落下運動」と呼びます。
ボールに作用する重力は、ボールの重量(質量)mに重力加速度をかけた値になります。
ボールの加速度は作用する重力をボールの重量で割った値となるため
重力加速度の値そのものになります。
加速度 = 重力/重量 = (重量×重力加速度)/重量 = 重力加速度(定数)
=mg/m = g
=mg/m = g
これは物体を空中に落とすと、重い物でも軽い物でも同じように
1秒後には秒速9.8[m/s]まで加速されるという意味です。
ガリレオがピサの斜塔で行った実験が有名ですが、物理学において重力質量と慣性質量が
同じであることは決して自明のことではなかったので、大きな発見でした。
それでは数式化します。
なお、空気力は今回もなしです。
なお、空気力は今回もなしです。
上記のように加速度は定数、つまり落下し始めてからの時間によって変化せず
ずっと同じ大きさです。
ずっと同じ大きさです。
これは加速度を時間積分して変位量を求める計算を大変容易にしてくれます。
[計算式]
x軸をホーム方向、y軸を一塁方向、z軸を上空方向と定義
zに上記の重力による項が追加されます。その他はver.1と同様です。
ここで、
v0:リリース時の球速、x0,y0,z0:リリース位置、
θ:上向きリリース角度、φ:横向きリリース角度、t:リリース後経過時間
[計算式おわり]
ボールの空間位置x,y,zを時間tの関数として数式化できたので
これをエクセルへ入力していきます。
単位系はSI単位系です。
[エクセル入力]
まず初期条件を入力。
ver.1の時と同じにしました。
次に重力加速度を追加します。
次に時間tを少しずつ増加させて複数入力。
0.02秒おきにしました。
そして、x,y,zの数式を入力。
角度の単位は数式中で、度(deg)ではなく、ラジアン(rad)になることに注意です。
x位置(①式)
ver.1と同じです。
y位置(②式)
ver.1と同じです。
z位置(③式)
重力による項が追加されます。
これで各時刻におけるボール位置x,y,zの値が計算できました。
[エクセル入力おわり]
計算した値を、散布図でグラフ表示します。
[エクセルグラフ化]
こんな感じです。グラフ中の点は0.02秒ごとのボール位置を表します。
よく落ちています。
[エクセルグラフ化おわり]
ちなみにpitch f/xなどのMLB実測データ変化量は
この自由落下軌道を基準にした値で表されています。
では、また。
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