ストライクゾーンの横幅は、ホームベースの横幅で、43.1cmです。
実際に投げてみると分かりますが、ストライクを取るのは結構難しいものです。
さて、このストライクゾーンの横幅は、
投手のリリース角度に換算すると何度ぐらいの幅になるでしょうか?
投手のリリース角度に換算すると何度ぐらいの幅になるでしょうか?
前回エクセルで作成した軌道シミュレータver.1で計算してみたいと思います。
[計算結果]
プレート中央から横へ50cm、前方へ1.8mの位置でリリースした場合、
アウトコースおよびインコースをぎりぎりかすめる軌道を計算した結果は
以下のようになりました。
アウトコースいっぱいへのリリース角度は2.65度、インコースいっぱいへのリリース
角度は0.87度です。
ストライクゾーンに入れるためにはこの範囲内にリリース角度を調整してやる必要が
あります。
従って、ストライクゾーンの横幅は、リリース角度に換算すると1.78度(=2.65-0.87)
となります。
[計算結果おわり]
1.78度。かなり狭いですね。
18.44m先にある幅43.1cmのストライクゾーンを狙うピッチングという行為は
これほどの高い精度を必要とします。
参考にサッカーのPKで同様の計算してみると
10.97m先にある横幅7.32mのゴール枠内に入れるためには、
キックの角度を34度の範囲内に調整すればよいという結果になります。
ストライクゾーンの約20倍の角度幅です。
乱暴に言ってしまえば、投手がストライクを取るのはPKを入れる20倍も難しいのです。
さて、
プロ野球中継で打たれたとき解説者がよく「ボール一個分あまく入った」と言いますが、
このボール一個分の幅はリリース角度だと何度くらいになるでしょうか。
[計算結果2]
先ほどと同様の条件で軌道を計算した結果、
以下のようになりました。
アウトコースいっぱいへのリリース角度は2.65度、
そこからボール一個分あまいコースへのリリース角度は2.40度です。
従ってボール一個分の横幅は、リリース角度に換算すると0.25度(=2.65-2.40)です。
[計算結果2おわり]
わずか0.25度ずれただけであまいと言われる。
プロの世界はシビアです。
では、また。
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