打球が速ければ遠くまで飛ぶ
ホームランを打ちたいのなら、打球の飛距離を大きくすればいい。
打球の飛距離を大きくするためには打球速度を上げたらいい。
打球が速いほど遠くまで飛ぶ。
それは、間違いない。まぎれもない事実。
そこで今回は、打球の軌道を計算して打球速度によりどれくらい飛距離増えるのか、さらにホームランを打つためには何キロ以上の打球速度が必要なのかを明らかにする。
打球速度を変数として打球の軌道計算をする。
[計算条件]
バックスピン
球速:v0=130-160[km/h]、打球角度:θ=30度(上向き)
ミートポイント x0=0m(前方)、z0=1.0m(高さ)
ボール回転軸角度 θs=90度、Φs=-90度、回転数 N=2500rpm
球速 v0=130km/h (SP=0.27):抗力係数 CD=0.415、揚力係数CL=0.237
球速 v0=140km/h (SP=0.25):抗力係数 CD=0.411、揚力係数CL=0.222
球速 v0=150km/h (SP=0.23):抗力係数 CD=0.407、揚力係数CL=0.209
球速 v0=160km/h (SP=0.22):抗力係数 CD=0.404、揚力係数CL=0.197
rpmは一分間当たりの回転数を表す単位。
スピンパラメータSPは球速と回転数の比に比例する値で、大きいほど抗力係数CDおよび揚力係数CLが増加する。
[計算結果]
上向き30度に2500rpmのバックスピン回転がかかった打球を打ち上げた時の、各打球速度における軌道計算結果は以下のようになった。
飛距離は打球速度にほぼ比例する結果となった。
打球速度130km/hの飛距離は96mである。
この打球はホームから最も近い100m離れた両翼フェンスまで届かず、手前でワンバウンドする。
つまり、130km/hの打球ではホームランを打つことはできない。
打球速度140km/hでは飛距離は106mであり、この打球はホームから100mの位置にある高さ5mの両翼フェンスをぎりぎり越えてホームランとなる。
打球の飛距離を大きくするためには打球速度を上げたらいい。
打球が速いほど遠くまで飛ぶ。
それは、間違いない。まぎれもない事実。
そこで今回は、打球の軌道を計算して打球速度によりどれくらい飛距離増えるのか、さらにホームランを打つためには何キロ以上の打球速度が必要なのかを明らかにする。
打球の軌道計算
打球角度は上向き30度、回転軸は完全なバックスピンで回転数は2500rpmとする。打球速度を変数として打球の軌道計算をする。
[計算条件]
バックスピン
球速:v0=130-160[km/h]、打球角度:θ=30度(上向き)
ミートポイント x0=0m(前方)、z0=1.0m(高さ)
ボール回転軸角度 θs=90度、Φs=-90度、回転数 N=2500rpm
球速 v0=130km/h (SP=0.27):抗力係数 CD=0.415、揚力係数CL=0.237
球速 v0=140km/h (SP=0.25):抗力係数 CD=0.411、揚力係数CL=0.222
球速 v0=150km/h (SP=0.23):抗力係数 CD=0.407、揚力係数CL=0.209
球速 v0=160km/h (SP=0.22):抗力係数 CD=0.404、揚力係数CL=0.197
rpmは一分間当たりの回転数を表す単位。
スピンパラメータSPは球速と回転数の比に比例する値で、大きいほど抗力係数CDおよび揚力係数CLが増加する。
[計算結果]
上向き30度に2500rpmのバックスピン回転がかかった打球を打ち上げた時の、各打球速度における軌道計算結果は以下のようになった。
飛距離は打球速度にほぼ比例する結果となった。
最低でも140km/hは必要
各打球速度の結果を見て行く。
この打球はホームから最も近い100m離れた両翼フェンスまで届かず、手前でワンバウンドする。
つまり、130km/hの打球ではホームランを打つことはできない。
打球速度140km/hでは飛距離は106mであり、この打球はホームから100mの位置にある高さ5mの両翼フェンスをぎりぎり越えてホームランとなる。
しかし、これがセンター方向への打球ならば、ホームから122m先にあるセンターフェンスまでは届かない。
115m程先にある左中間、右中間のフェンスにも届かない。
140km/hの打球は最も狭いポール際でのみホームランとなる。
従ってこの140km/hという打球速度が、ホームランになるかならないかの境界線、閾値となる。
つまり、100m以上の飛距離を出してホームランを打つにためには最低でも、打球速度140km/h以上が必要である。
事実MLBのトラックマンのデータによれば、打球速度140km/h以下でのホームランは、ほぼゼロである。
つまり、100m以上の飛距離を出してホームランを打つにためには最低でも、打球速度140km/h以上が必要である。
事実MLBのトラックマンのデータによれば、打球速度140km/h以下でのホームランは、ほぼゼロである。
(「ほぼ」というのは、ランニングホームランがあるため。)
160km/h超ならどこにだって打てる
打球速度が上がり、150km/hになると飛距離はさらに伸びて117mとなる。打球速度が160km/hに達すると、飛距離は126mまで増加する。
つまり、160km/hの打球はホームから最も離れた122m先にある高さ5mのセンターフェンスでさえ超えて行く。
プロの球場では大きめのもので、両翼が最も狭く100m、右中間と左中間は116m、センター方向が最も深く122mとなっている。
プロの球場では大きめのもので、両翼が最も狭く100m、右中間と左中間は116m、センター方向が最も深く122mとなっている。
そのため、この160km/hという打球速度がホームランになるか否かの、もう一つの閾値となる。
140km/hの打球では最も狭い両翼付近でしかホームランにならず、140km/hから160km/hの間えはフェンスまでの距離によって、したがって打球方向によって、ホームランになったりならなかったりする。
140km/hの打球では最も狭い両翼付近でしかホームランにならず、140km/hから160km/hの間えはフェンスまでの距離によって、したがって打球方向によって、ホームランになったりならなかったりする。
これが、160km/h以上になると打球方向によらず、フェアゾーンのどこへ打ってもホームランとなる。
彼の平均打球速度は149km/hであるが、ゴロを除きライナーかフライに限定すればその平均打球速度は157km/hまで跳ね上がる。
多くのバッターにとってセンターへのホームランは年に数回しかない会心の当たりに限定されるため、ホームランを量産するためには距離の短いポール際を狙って無理に引っ張らなければならない。
しかし大谷の場合は、自身の平均より少しだけいい当たりをすれば打球速度は160km/hを超えるので、どの方向に打ってもホームランになる。
だから大谷翔平はセンター方向へHRを打つ
事実、打球速度がメジャーリーグの中でもトップクラスである大谷翔平はセンター方向へのホームランの割合が高い。彼の平均打球速度は149km/hであるが、ゴロを除きライナーかフライに限定すればその平均打球速度は157km/hまで跳ね上がる。
多くのバッターにとってセンターへのホームランは年に数回しかない会心の当たりに限定されるため、ホームランを量産するためには距離の短いポール際を狙って無理に引っ張らなければならない。
しかし大谷の場合は、自身の平均より少しだけいい当たりをすれば打球速度は160km/hを超えるので、どの方向に打ってもホームランになる。
そのため、打球方向を気にする必要がなく、「いい当たりをすること」だけを考えて打つことができる。
その結果、タイミングを合わせやすく、自然に打ち返せるセンター方向への打球が増えるのだと推測される。
打球速度に合わせた戦術
今回の結果から、自分の打球速度が分かれば、それに合わせたバッティングスタイルを選択することができる。
打球速度が140km/h未満ならホームランは打てないので、あきらめてアベレージヒッターを目指すか、あるいは打球速度を上げるためのフォーム改造や筋力トレーニングを行うべきである。
打球速度が150km/h程度なら、低目や外角でもどのコースの球に対しても、すくい上げて引っ張り込んでポール際に打球を打ち上げる技術を身に付けるべきである。
打球速度が160km/h以上なら、芯でとらえる確率を上げてどの方向でも良いから強く角度の良い打球を飛ばす確率を高める技術を磨くべきである。
では、また。
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